『ウォルト・ディズニーの約束』~作家の思いはなぜ守られたか

試写を見てきました。

ディズニー裏

感動して、メモの1字も書けなかった。

初読から30年、やっと『メアリー・ポピンズ』のテーマがわかった気がします。

20年前、学生時代に、塾のバイトの同僚(きれいな英文科女子だった)が
「春一番の風のピューって吹く感じが好き。雨が降って傘をさす瞬間もすき。メアリーポピンズがやってくるような気がするから」・・・と言っていた。

何か不思議ちゃんやなあ~、と思ったけれど、

彼女は鍵っ子で、いつも家には親がいなくて寂しい思いをしたとも言ってました。そんなとき・・・そんな世界じゅうの子供たちのそばに、メアリー・ポピンズはいたのですね。


自分は何故か昔からゴブラン織りが好きで、意味もなく布をストックしては、どうするの この固布?と思っていましたが、

「じゅうたん製のバッグから取り出したまっ白いエプロンにはのりがきいている」のような、すてきな描写が、原作にあるのでした。すっかり忘れていました。

そして、何故かアイルランドやケルトも好きで、ウォルトディズニーとは同じ症状があるようですし(遊園地症候群…永遠のこども病?)、
もしやこの符牒は、自分のために作られた映画では? と思いましたが、周囲でまったく同じように臨場感を持ったらしい同業者たちが、びしょびしょに泣いていたのでした。

そう、ウォルトディズニーとP・L・トラヴァースだけの共通概念ではない。誰もが「同じ」ような過去の痛みをもっている。

「だからこそ、ダークなものや悲劇的なものを、前向きに生きるためのメッセージのあるものに変えることが、ストーリーテラーの行なうべきこと」と、ディズニーさんは言います。

終了後ロビーでは、いつもクールな記者・編集者の皆さんが、興奮気味に話しこんでいました。アカデミー賞の予感です^^

ディズニー表

ウォルト・ディズニー(1901-1966)──数々の偉業を成し遂げ、記録的なアカデミー賞受賞歴を誇る伝説の映画人でもあった。

1964年、『メリー・ポピンズ』は、5つものアカデミー賞に輝き、今なお世界中で愛され続けている不朽のミュージカル映画。

だが、成功への道のりは困難に満ち、製作そのものが何度も暗礁に乗り上げた。

ウォルト・ディズニーは娘の愛読書であった「メリー・ポピンズ」の映画化を20年間熱望していたが、唯一最大の障害は、映画化をかたくなに拒む原作者P.L.トラヴァース。

脚本をめぐって何度も繰り返される激しい衝突。映画製作は暗礁に乗り上げ、スタッフは途方に暮れた。

「何もわかってないのね。これは、家政婦が子供たちを救う話なんかじゃないわ」という彼女の言葉が、しかし、ウォルトの心をとらえた。彼女はなぜそこまで頑なに「メリー・ポピンズ」を守ろうとするのか?

その答えが、幼い頃の彼女と父親の関係にあると知ったウォルトは、映画製作続行への最後のチャンスをかけてトラヴァースにある“約束”をする。それは--? 知られざる感動秘話

3月21日(金)よりロードショー—–


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