自閉症くんの漫画が、出版がきまりました。学研さんからこの夏に刊行される予定です。
(表紙はイメージです)
長いあいだ、発達障がいの息子こうちゃんと家族との日々を綴り、自費出版してきた岡山県のトンデモ主婦作家・岡野ゆかりさん(58)。
どのあたりがトンデモかといえば、、、
たいへんな家事育児(パパはめしふろねるの多忙医師&こうちゃんは青春期お叫び真っ最中)をされながら、
私たちがめんどうな案件をメッセージしても数秒でおへんじをされ、
どんな枚数のエッセイを宿題でお願いしても、ひと晩で書き上げられて、
そのあいまに年間百本ペースで漫画や作曲や服飾デザインをされるという、作業力。
脳のクロック数、ぱねえ。
それは、つないだ手と手を放した瞬間、どこへ走り出すかわからない障がい児くんを育てながら、何もかも超高速で作業するわざが身についたから、、ということだそうですが、
加えて、人のどんな意見も(たとえば、つくりたい本の趣旨が編集者と少し食い違ったとしても)彼女は頭ごなしに否定することはなく、まずは楽しい、うれしいありがとうしあわせ、とおっしゃる。
精神力も、ぱねえ。
こういう方が主婦作家として地方にひそんでおられるのだから世のなかって凄いね、と相棒とつねづね話しておりました。
彼女のお人柄と、へたうまならぬ、へたへたの絵柄に魅了されて、お手伝いすること5年。自費出版を重ねてきました。
(自費出版ですが、ちゃっかり作家の石原まこちんに表紙イラストと推薦文をいただいたりしている^^)
◆
ある日、ふとゆかりさんの希望で、前々からファンである、「あおくび大根」(タカラトミー キャラクター)の作家・はじめさんに絵を描いていただき、新しい本をつくろう、ということになりました。
(あおくび大根のLINEスタンプちょうかわいいよ)
そうしたら、ゆかりさんのユーモラスな原作と、はじめさんのタッチが合っていて、
仕上がってみると、あれ? なんだかいいかも? ひょっとして、出版社のひとに見てもらってもいい感じ?
それで、ある編集部に持ち込んで、みていただいたら、1週間後にお返事がきて、
「いいと思いますので、打ち合わせしましょう」。
その1週間後に打ち合わせをしたら、「問題ないので、数日後の編集会議にかけましょう」。
して、会議から1週間後の今日、
「刊行を決めました。告知していいですよ。全ページをチェックしました。直すところはこれとこれ。予算はこれこれ。出版イベントはこれこれこういう案があります」
編集さんも、ぱねえ。
とても推進力のある方に巡り合えたのでした。
こんなことって、あるのね。
私はかつて、ブログなどで「出版のノウハウ」みたいな記事をかいて、マネタイズに結びつけようとしていたことがありました。若気の至りと言いたいけれど、わりと3、4年前までそんなことをやっていました・・。
出版のノウハウ?
好。縁。粘。心。信。閃。
これが、今のノウハウ。もはや文章として人と共有できません。
◆
自閉症子育てのこと以外にも、人の認識とはなんなのか、コミュニケーションってなんなのか、愛情とはなんなのか、いろいろな、示唆にみちた本になると思います。なるといいなあ。
岡野ゆかりさんの本、どうぞよろしくお願いします。
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