スタッフの青木ポンチです。
皆さん、豆腐は好きですか? 僕はほぼ毎日、食べています(揚げ含む)。
かの俳人・荻原井泉水は、豆腐についてこう評しています。
「豆腐ほど好く出来た漢はあるまい。
彼は一見、仏頂面をしているけれども決してカンカン頭の木念人ではなく、軟らかさの点では申し分がない。しかも、身を崩さぬだけのしまりは持っている。
煮ても焼いても食えぬ奴という言葉とは反対に、煮てもよろしく、焼いてもよろしく、汁にしても、あんをかけても、または沸きたぎる油で揚げても、寒天の空に凍らしても、それぞれの味を出すのだから面白い。
(中略)
彼は実に融通がきく。自然に凡てに順応する。蓋し、彼が偏執的なる小我を持たずして、いわば無我の境地に到り得ているからである…」
……まるで悟りを開いた聖人のようですが、あの真っ白な出で立ちは、どこか神仏に近い風格を感じさせます。
お米は別格としても、日本が世界に誇るソウルフードとは、まぎれもなく豆腐ではないでしょうか。
少なくとも、豆腐を愛する人に悪人はいないというか、争い事を好むとは思えません。
日本が世界平和のためできることといえば、エジプトや北朝鮮に豆腐を送りつけることではないでしょうか(真剣)。
スペインの「トマト祭り」はいかにもラテン的な解放感にあふれていますが、その対極として「豆腐参り」(ただ、おごそかに豆腐に手を合わせる)はいかがででしょうか。
僕も豆腐好きを訴えるだけでなく、豆腐の地位を高め、世界に広めるためのお手伝いをしようと思いましたら、
「豆腐マイスター」なる講座があるのを発見! また(妙齢の)女子ばかりだろうなー…。
全12人の講座には、意外にも男子が3人。料理男子、ヨガ男子、じわじわ増殖中です。
フムス、オイル漬け、ガパオごはんと、もはや豆腐料理を超えたラインナップ!
座学と実習、ぶっ続けで6時間×2日間という豆腐漬けの講座でした。
僕が唸った豆腐トリビア7連発。
1)豆腐が庶民に普及したのは江戸時代。日本初の料理本ベストセラーは『豆腐百珍』だった。
2)凝固剤に「にがり」を使うようになったのは、ここ20年。戦後しばらくは「石灰」が中心だった。
3)豆腐の産地として知られる京都だが、にがりではなく石灰が主流(淡白な味を好むため)。
4)豆腐の日付には「消費期限」と「賞味期限」がある。
冷ややっこ用など長期保存できないものは「消費」、充填豆腐など加熱殺菌して長期保存できるものは「賞味」の表示。
5)豆腐の「一丁」の量に決まりはないが、かつての主流は400g。現在は300~350g。沖縄の島豆腐は一丁1kg。
6)1kgの大豆から豆腐を作ると、なんと1.4kgのおからができる。
7)おからは「産業廃棄物」のため、家畜の飼料用など以外の多くは、有料廃棄される。
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