微熟女です。
先月から粛々と始めた出版相談カフェ
のれんをくぐってくださる方がいらして嬉しいですが、「企画の出だしから惜しい」方が多いので、弊社なりの小さなヒントをお伝えします。
<モテる企画趣旨の書き方>゚・*:.。. .。.:*・゜
例として、ビッグママ後藤眞知子さんの例を取り上げます。なぜなら、この企画書は、S学館・シュウA社さんでも合格をいただいたモテっ子(?)だからです。
*一番最初に企画を提出したのは講談社さん。しかし、1社だけでは心細いという弱気から、上記2社さんにも提出を…。
すると「よいね!編集会議にかけましょう」というお返事を2社からいただき、焦りました。
その直前に、いち早く前向きなお返事をくださったのは講談社さんです。ですので、2社さんにその旨もうしあげました。
…「企画書」というより、「編集さんを口説くためのレジュメ」のように考えて、肩の力や構えを抜いたほうがモテるのではないかと思います。レジュメですので、形式も、しゃちほこばらなくていいのです。
【ビッグママの本の例 企画趣旨】
東大生の3人息子を育てたことで、クチコミで話題になっている主婦「後藤眞智子」さんに聞く、かしこい子が育つ脱力ノウハウ集。
いち家庭から、3人息子がすべて東大に入る確率は稀であるため、ミラクルマザーとして後藤さんの存在が、教育熱心な父兄のあいだで波紋をよんでいる。
伊豆でペンションを営みつつ、ふつうの主婦として暮らす後藤さんだが、2009年ブログを開設したことで注目を集め、子育ての相談や講演の依頼は年間100件を超える。
“自分で勉強できる子”の子育てには、一般的な子育て常識とは真逆の発想があった…初公開!
編集者は、この<企画趣旨>と<タイトル案>をあわせた10行ほどで、ファースト・ジャッジを下されます。その時間は、1~2分です。
最初の1分2分で魅了できなければ、恐らくその先は読んでいただけないでしょう。
これまで数百件、数千件も「出版企画」というものに関わってきた編集さんの願望の一つが「おもしろくない企画書を読まされなくて済みますように」だそうです。
では、どう書けば<企画趣旨>をスンナリ読んで戴けるか?
わかりやすいポイントを一つ挙げます。下記は講談社さんが、アマゾンの後藤さん本の紹介記事として書かれた文章です。
東大生の3人息子を育てたことで話題になっている主婦「後藤眞智子」の賢い子が育つ超脱力ノウハウ集。
一つの家庭から3人息子がすべて東大に入る……日本で2家族しかいないと言われる奇跡を実現したミラクルマザー後藤さんの存在が、教育熱心な父兄の間で大波紋をよんでいます。
伊豆でペンションを営みつつ、ふつうの主婦として暮らす後藤眞智子さんですが、2009年ブログを開設したことで注目を集め、子育ての相談や講演の依頼は年間100件を超えています。
常識とは真逆の発想が受験ママに大ウケです。
上の企画趣旨を、ほとんどそのまま使っていただいたのだ、そっかー!と後付けで思ったことですが(笑)、
「アマゾン紹介記事」にそのまま使われそうな<企画趣旨>イコール、多くの読者ウケすると判断される趣旨 なのですね。
モテスパイスとしては、前向き/ほどよいハッタリ/ほどよい謙虚/ユーモア/実績の数字/……が含まれていると良いと思います。
でも↓多くの企画趣旨はこのように惜しいっ
【とある出版企画書の趣旨】
20代、30代のビジネスパーソンや起業家は、常に「成功か失敗か」の極端なゴールに縛られて精神的に追い詰められています。ビジネス書も「いかにスマートに成功を掴むか」と「成功しない者は落伍者」の視点に立ったものが多く出ています。
○○県で50年の経営者経験を持つ著者は、もっと泥臭く、もっと気楽に構えれば仕事と人生を楽しむことができる確信を持っており、若者が読みやすい形にして経験を伝えたいと考えました。
お客様から学んだ法則、気持ちが楽になる一言など、ネイティブの○○弁から繰り出される金言を大きく配置。写真、200字ほどのフォローテキストを置き、1項目が完結します。
著者の外見からは意外とも思える、人情味がある温かい言葉の数々。人生で落ち込んだときに手にすれば、ふっと前向きになれる(そしてクスリと笑える)本を目指します。
「今はこんな本が市場を出回っていますが…」という、マイナス分析めいたことを私もつい書きがちです。でも出版社の編集さんのほうがはるかに市場のプロフェッショナルです。
シロート的な市場分析や批評より、もっと別の前向きな事例を書いたほうが、きっと好印象です。
ページの見せ方やつくりに関しても、編集者が主導するべき部分なので、最初から書く必要はないでしょう。
雰囲気おしなアオリ文句もなるべく排除し、具体的な実績や数字、類書に関する事柄であおるほうが、臨場感がUPしそうです。
あなたが書いた<企画趣旨>は、そのまま「アマゾンでの紹介記事」として使えそうですか?
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