孤児院へ行こう!(2)

微熟女です。この記事のつづきです。

児童養護施設を案内してくれた園長先生は、シブーい顔でおっしゃいました。

「タイガーマスク現象のおかげで、児童養護に注目が集まりました。でも正直、モノ(物資)はもう要らないのです。使い古された服を送られても、子どもは着たがらないので…。それより人手がほしいのです」

「ですから、軽い気持ちでいいから園に見学しに来てください。ここの事を世間に広めてください」。

なんだか東北の被災地で会った人の言い方と似ていました。

人手がいつも足りないので、システマチックな「短期担当制」にせざるを得ない。だから、子どもたちが長期に渡って、安寧のきもちで暮らすことができない。

18歳で卒園式を迎えたある子は、「職員をお父さん、お母さんと思ったことは一度もなかった」と答辞を読んだそうです。

タイガーマスクのおかげで、「一人の職員 対、こども4人くらいの少人数のグループ担当制に」と見直し意見が出てきた…

しかし、そうなるには200億円のプラス予算が必要であり、その予算をどこから捻り出すか具体案は出ていないそうです。

政治家も教育家も、「教育は国の命だ!」のようにおっしゃるけれど、あたら児童養護に関しては具体的に注力しない。

この方面のお仕事をがんばっても、周辺の親から票(お金)がとれないからですね。

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施設の環境そのものは、かなり立派です。小ぎれいな別荘のような暮らしで、びっくりしちゃうよ。

「うちの実家よりリッパや…」と言ったら、中1の女子に「そんな汚い家だったん?」といたわられました。

「モノ」に関しては、日本の中流家庭に負けない水準のモノを所有している。だけど彼らは恒常的な愛情を獲得できていないので、人の顔色を、ものすごく鋭いセンサーで読みます。

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私と目が合ったとたん、いきなり机に向かってすごい勢いで問題集を解き始めた女の子。

「わぁ、このページの計算、ぜんぶ合ってる。速いね」って言ったら、顔もあげないまま、わずかに筆圧が濃くなりました。

勉強する姿を見せれば、かわいがられる、ほめてもらえるという思いがあるのでしょう。
「勉強しなくてもいい子だね」と言ってあげれば良かった。でもそういうことを見知らぬおばちゃんが言うのは変だよね。

職員1人でたくさんの子どもを見なくてはいけないから、この写真のように「お誕生日おめでとう&ごほうび門限」も張り紙でのお知らせ(通告)状態です。職員さんも大変なのだ。

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高原のバンガローみたいなおうち。年齢の違う子たちが兄弟のように暮らす試みもはじまっています。ひどい親と暮らすくらいなら、ここで過ごしたほうが気が休まるかもしれない。

施設で育ってすごく立派な社会人として活躍してる友達も、何人か私は知っています。

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でも、でも、育てられないなら私におくれよ~。と、やっぱり叫びたくなる。

児童養護施設というのは、ある意味ものすごく感情の浄化作用のあるパワースポットでした。

不遇などと感じさせない、フシギな明るさをもった子どもたち。ふつうの幼稚園、小中学校にはない割り切ったオーラのようなものがあるのです。

8月もまた出かけようと思います。興味のある方、一緒にあそびにいきませんか^^

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