八丈島というところにおります。
旅立ちの朝から珍トラブル(家人と喧嘩をしたり😱、仲直りしたり、空港で油断しお蕎麦を食べてる間に搭乗不可となったり)、あり得ないような理由で、
飛行機1機、ヘリコプター1機、フェリー1隻と、乗り逃がすこと計3台、
やっと、本丸の1つ手前の島に、上陸できました。
数日前から、「青ヶ島」という絶海の孤島に上陸できるはすだったのが、
なぜか手前のこちら八丈島にて足止め。
「きっと、なにか暗示があるのだわ…」
発想を変えてみることにしました。
八丈島や青ヶ島に群生する、不老不死薬、完全栄養草🌿として語り継がれる「α草」という植物がありまして、私はこの一年ほど、大変こころ惹かれております。
この薬草に関して、あらゆるフィールドワークや文献を網羅して著された稀覯本がありまして、
機内で読んでいたら、著者はなんと八丈島に住んでおられるらしい。
それなら、せっかく八丈島に寄るのだから、サインなど戴きたい。
思いついて、電話番号を調べ、
「先生はいらっしゃいますか?」。ダメ元でかけてみました。
ら、
「本人は5年前に亡くなりました…」とご家族。
残念…😖 生きておられたら、傘寿なのですね。
しかし、気の毒に思ってくださったご家族の手配で、α草のことをよく知る農業関係者の「Gさん」という方に、取材をさせていただくことになりました。
そして、いきなりGさんの会社をご訪問することになったのです。
「休暇中に、なんで取材の仕事なんて…」と家人はぶつぶつ言ってましたが、そのわりにテキパキと撮影などを手伝ってくれました。感謝!!
Gさんへの取材で、面白い話をいただきました。
この不老不死の草は、古くから、男性の勢力剤であり、妊活草でもあったと。
「ちょっと、下品で、ここじゃ言えない呼び名もありまして……」とGさん。
「あ、私そうゆうの気にしないです。教えてください」
「いや…。あの、ボスに叱られますから」
首長室でキョロキョロする、Gさん。
「そこをなんとか。そういうのこそ、知りたいネタなのです」
ズズッと身を乗り出したら、Gさんは目が隠れるくらいまでマスクをずり上げて、そっと、ささやきました。
「……●ン立て草です」
「え?」
「、、チン立て草です」
2回も言わせてしまって、Gさん、ごめんなさい。
皆さま、聞こえましたか?
下品どころか、希望の極みではありませぬか。
まだこれをお召し上がりでない日本じゅうの、悩める殿に今すぐ配給したい私は。
🌋
その他、この草にしかないフィトケミカル作用からの、風邪、糖尿、高血圧、凝り、胃腸炎、便秘、皮膚炎、切り傷、薄毛、そして癌へと、さまざまな投与結果の報告がありまして、
(コロナにも…と言いかけて言えないGさん)、
古来から、この島を訪れた様々な外国人、邦人たちが、島民の長寿&美人ぶり(色白美肌黒髪)と、α草の食文化に関する考察を、古文書にも記してきました。
何より明らかなことは、数々の噴火や台風、激しい気候変動による飢饉など、本土ではありえない危機に瀕してきた島民の命をつないできた、文字通り、あすの命の薬草であること。
火山エネルギーと海の栄養を一身にたくわえ、みなぎらせている植物であること。
🌋
約三千年前、すでに「周」の時代の中国に、倭人がこれを献上したという痕跡があり、
歴史的にも……
……これ以上は、話が長くなりすぎるので、割愛しますが、
この草に詳しい、島の美人・Sさんとも意気投合し、彼女の推しの自然農家さんの栽培したものを、新しい形で皆さんにシェアできないかと企画しはじめたのです。
Gさんは「無農薬栽培は難しい」とおっしゃったけれど、個人のツテを辿れば、篤志家がおられるのだ。
その前に、市場に出ている八丈島産α草の加工品を、ことごとく試食し、経過観察してみるつもりです。
現地で数えただけで30種類以上あり、どれほど期間がかかるかわかりませんが、、。
α草が何であるか、検索でわかった方は、ぜひ健康維持の選択肢に加えてみてください❤️
さて。
年間平均気温18度。温暖湿潤気候のこの島は、まるで和のジュラシックパークみたいです。
旅先ではあんまり行き先を決めずに、地元びとの懐に飛び込むことにしてますが、
通りすがりの混浴の露天風呂を覗いたら、おじちゃん達が、
「足湯だけでも入ってきなよ!」
「なんならスッポンでも、俺らは気にしないよ!」
さっきお巡りさんとすれ違ったし、スッポンはあかんそうやから、足だけおじゃまします。
そうしたら、信じられないくらいの、滝壺つき絶景露天で、
無料。
「これだけじゃないよ、あの温泉も、その施設も無料だよ、ゴルフ場も無料で回れるよ。ガイドブックには載ってないけど」
「生でいくらでも食べられる、おいしい無農薬レモンが無料で手に入る方法も教えてやるよ」
(無農薬レモンって国内に0.5%も出回ってないはずでは…)、
「あと、漁師がとったばかりの新鮮な魚を、タダでもらう方法、知ってる?」
知りませんて
おっちゃんたち、口から飛沫とばしながら、にじり寄ってくる。
この島には社交性ウイルスが蔓延しているのだろうか。
「姉さん、この島で暮らしなよ。すごく楽しいよ」
そら楽しそうやな。
このぶんだと、無料の不動産物件とか、あれこれ教えてくれそう…
……。
教えてくれた。
次の日、あちこち、物件を見て回りました。
来年は新店を出したい…と思っていたが、やおら島に方向転換したくなってきました。
いずれにせよ、都内なんですもの。
でも、お客さんは、こんな離島サロンに来てくれるかしら……。
すっかり楽しくなって、がけ下の大海原を見下ろしながら車を飛ばしていると、
今にも夕日が沈もうとする絶景スポットに、素敵なホテル様の建物があったので、ぐんぐん敷地に車を入れた。
すると、「もっと、もっと、こっちーおいでー」
と、中から顔を出したオーナーさん? が手招きする。
ホテル?に近づくと、窓越しに30畳くらいの巨大リビングが見え、その奥に、映画のスクリーンみたいな巨大テレビ画面。
「テレビ?」
「ああ、テレビ見てたの。ここ、ぼくんちなんだよ」
ひえーー。
私はとんでもない大富豪宅の敷地に不法侵入したらしい。
でも、手招きしてくれましたよね?
「うん、気がすむまで夕日を見て行っていいよ。タイミングがいいと、クジラが跳ねるのが見えるよ」
く じ ら。
聞いた瞬間、私は靴ぬいでテラスに上がり込みまして。
すごい眺め……… くじらのダンスつき、か。
「天国みたいですね。毎日こんなの見られるなんて」
ってため息ついたら、オーナーYさんはおごそかに言う。
「もし青ヶ島にたどり着けたら、島の○○さんに、僕からの紹介だからって、声をかけてみて。いいようにしておくから」
「たどり着けたらって……。やっぱりそんな危険なレベルなんですね。オーナーは、行かれたことありますか。着陸できましたか」
「ぼくは、友達の飛行機とか船で行くからね、なんとかなるんだけどね…」
そんなワープ、あるんか
「ここに住まわれて、長いんですか?」
「ぼく、この島の生まれなの。梁山泊っていうお店をやってるんだけどね、年賀状をたくさん書かなくちゃいけないんで、いま店を抜け出してきたところ」
梁山泊!
島一番といってよい大人気の大繁盛店で、ハイシーズンにはなかなか予約が取れないお店です。
「私たち、今からその店に行くところですよ! いつも行き当たりばったりなんだけど、珍しく、予約してあるんです」
飛び上がっちゃった。
その前日に食べた居酒屋さんでも、私は飛び上がっちゃいました。
自分の地元・富山の氷見の魚よりうまい魚はないと、ひそかに思って、いるのだけど、
この八丈島で、朝とれたてのメダイ刺を、ひと口いただいたら、
宝石!!
もうね、胃袋ではなく身体じゅうの細胞から粘膜から吸収されて、頭の奥がさーーーっと何か清涼なもので真っ白になるの。
なにこれなにこれ。
この世にはまだ私が食べたことのない、宝石みたいな魚がおるんや。
なんにも汚染されてない!
感極まって、三皿もおかわりし、お店の人に心配されたほど、凄い、それは凄い細胞のスパーク感で、海のいのちをいただくってこういうことか。
で、「明日からヘリで青ヶ島に渡るつもりです」というと、どのおっちゃんもおばちゃんも、
「こんな時期に、挑戦する気なの! 生きて帰れるかな……」なんておっしゃる。
「ほんとうに怖いんで冗談やめてください」と言うと、
「いやいや、自分も何度も青行きにチャレンジしてるけど、毎回フェリーは欠航、ヘリは飛ばず、あきらめたんだよ!」という島人が結構おるんである。
八丈島と青ヶ島はお隣同士なのに いうても70kmだけど。
一体どうなるのだろう。
しかし私はこの時、自分の引きの良さ(と思っている)を、まだ過信していたのであります。
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