「日本人がフラメンコを踊るのを見ると気持ちが悪いわ。
日本人はフラメンコなんてやめちゃえばいいのに」
長嶺ヤス子。77歳。日本フラメンコ界の先駆者。旭日小綬章受賞。
福島で100匹以上の犬&猫と暮らすムツゴロウおばさん。
寄付でなりたつ動物愛護生活は常にギリギリ。
大腸がんを患っているご自身の命もギリギリ。
という トップダンサーの、映画を見てきました。
自由奔放度★★★★★
ビジュアルおばけ度★★★(フラメンコ界の草間彌生)
人を食う度★★★★
でもピュアでかわいい度★★★★★
目の覚めるような奇言がいっぱいでした。
◆「フラメンコは美しいものでない。人間の醜さ、本性の表現だから、絵でもそれを描くの。それができるのは踊りの身体感覚が染み込んだ私だけ」。
◆「役に立たない人とはつきあわない」
◆「プライドがあるから、舞台はあとさき考えず贅沢に作る。未支払いが貯まるのは力だもんね。屁理屈だけど。貯まらなくなったらおしまいよね」
◆「ファンに一年先のチケットを買ってもらうとき、私が死んだらお香典ねっていうと、みんな笑って買ってくれる」
◆「大変な震災があって親切心を出すのはわかるけど、人間ってそんなに親切なものじゃない。地震や津波が起こらなくたってかわいそうな人はいっぱいいるけれど、みんな目を向けないでしょ。
それがあわてて大騒ぎして。それはひとつの罪よ」
◆「30年前、1匹の猫を轢き殺してしまった。その時、猫を置き去りにして行こうと一瞬考えた自分に対して恐ろしさを感じた。それ以来、困っている動物は、いつでも、必ず助けようと決めたの」
本当のことばかり喋る人。
911とか311のことも、よく知らないって言うし、何が起こってもあまり関係ないみたい。(「放射能、猫ちゃんたち心配ですね」と振られて)
「全然平気、犬や猫はそんなに長く生きないから」
「命そのもの」が踊りも含めてこの人の核になっている。
いつか着物を来たフラメンコを踊ってみたいなーと思っていたら、とっくにこの世界的ダンサーに確立されていましたよ。
そうね、日本人はフラメンコなんてやめちゃえばいい。日本人をやめて、オリジナルなフラメンコ(祈り)を見つけられるものなら見つけるがいい。
って?
「昔は、『世界的な踊り手になりたい』と願ったけれど、もうそれは消えてしまったわ。そんな欲望と踊るより、自然とともに大地の上で踊るほうが大切だとわかったから」
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