ぱー猫日記 №14
とうとうTPP参入・・・ とか、311から3年目・・・色々おゲンコウ書かなきゃ・・・とかあるのに、ぼんやりしています。私事ながら、
小さなサロンS。看板猫いますと言っていたのが1匹になってしまいました。
週末、愛猫くるみが死んでしまいました。
年末から原因不明の白血球異常となりました。
怒り、も原因だったのかな・・
あらためて、2010年にパー弟が来てからの彼女の写真を見ると、怒ってる、怒ってる。
怒りの炎って、まっさきに自分の内蔵を攻撃し燃やしてしまう。
っていうのは本当かな。彼女は、いつしか、カサカサに乾いていきました。
でもそれは彼女のせいじゃない。
ずうっと前に、小さな小さなわが子をなくしたときも、体がすうすうしたけれど、猫とはいえ、十数年くらした家族だから、想像以上に、世界の輪郭が、ぼんやりしてしまいます。
ひとつ、どうしても悔やまれることがあります。
近年、ボケが始まってから、あちこちでおしっこうんちすることが増えていましたが、
去年末に、急に弱ってからは糞尿垂れ流しになりました。
「ああ。どうしよう。事務所にサロンを開くのに、こんなに垂れ流されたら、お客さんが引いちゃう…」私は焦りました。
かといって、家にも置いておけない。
転がってるウンチを見落とさないでね!と周囲に八つ当たりもしました。
それをじーっと聞いていたあの子。人一倍 感受性が鋭く、私の顔色を読む彼女は、「あたし、そんなに厄介なのね」って思ったのでしょう。
もうボケちゃんだから、わからないだろうと思っていたけど、そうじゃなかった。
内装リフォームがすすみ、サロンのプレオープンが近づくにつれ、うんちおしっこは激しさを増していきました。
靴の上にビシャー。マットにジャー。ソファの中に、下に、コロコロ。オムツしたら、とりかえる間にビシャー。
もしかして、デモンストレーションだったのかもしれません。
あたしもう、こんなに弱ったの。だめなのよ。でも、お母しゃん好き。あたしのこともっと見て。おせわを焼いて。
粗相されるたびに、私は気もそぞろで、「困ったなあ 困ったなあ」と彼女のからだを、ゴシゴシ拭いたりしました。
それでも、わりばしみたいに細くなった手足で、ミューと泣きながら、彼女は私の体をよじのぼり、しがみついてくる。
プライドが高くて、若い頃は抱っこもさせてくれなかったのです。
鳴き声が、グア~というばあちゃん声から、ミューと子猫みたいな細い声になって、彼女には死相のようなものが出てきました。
「あれ、まさかこの子、死んじゃうんじゃないか」思わず、口に出してしまいました。
「冗談じゃない。サロン開店までは生きて。くるみ、きれいなもの好きじゃないの。サロンを見せてあげるから、生きてよ」
それは口にしませんでしたが・・・
彼女はみるみる衰弱し、ぶるぶる震え、あぶなくてあぶなくて。ねんねこでいつも抱っこしていました。ポンチ君もよく抱いてくれました。
とうとうある朝。おなかが膨れて、おしっこが出なくなった彼女のおなかを一所懸命もんだら、チャーーーーとソファの上に大量のおしっこをしました。
それはとても大事な日。大騒ぎでそうじをしました。
オムツをつけおわった彼女を、ふう…とサロンのベッドに乗せて、
「ほら、お嬢様。できたよ。見て。気持ちいい空間でしょう。なんならお嬢様も施術しましょうか^^」
私は高揚していました。
彼女のこの目には、どんなふうに映っていたんだか。
それから数時間後のことでした。
お客さま1号がいらした、そのサロンオープンの日に、彼女は本当に死んでしまいました。
どうして私は、この日まで生きてと思ってしまったんだろう。
誰よりも、私に忠実な子だったのに。「そんならあたし、そうするわね」。
どうしてどうしてと思っても、もう後の祭り。
猫が逝くとき、フシギ がおきると言うけど、こんなフシギは要らなかった。
ごめんね。
そうじゃなかったんだよ。
ちゃんと、言ってあげればよかった。
お母しゃんが悪かった。
サロンのお客様からしんちゃんにいただいた薔薇、ひとつ失敬しました。
なぜか、薔薇をむしゃむしゃ食べるのが好きな子でした。
ごめんね。そんなことも、忘れていた。
—–
コメントを残す