こちら記事のつづきです。
TPPで日本の食事はどうなるか
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お米だけは、700%もの関税をかけている日本ですが、TPPに入ってその関税をゼロにさせられるとどうなるか。
「5キロで5百円のカリフォリニア産コシヒカリ」なんて代物が大量に入ってくる可能性があります。きゃあ安い、と買う人が、たくさんいるでしょう。
米だけは現在98%自給できているのに、お米農家は大きな打撃を受けるのではないか。輸入されてくる全量なんてたかがしれないかもしれないけれど、どうも私は受け容れられません~
米だけは、絶対に他国に牛耳られてほしくないです。日本人が作った日本のコメを食べることで、私たちは最低限ミニマムな食と命を確保し、子どもたちへの最低限の責務を果たせているんじゃないでしょうか。
全体として自給率39%の日本、フランスのドゴール元大統領によれば「食糧を自給できない国を、真の独立国とは呼ばない」。
しかし、この図を見ると輸入している「畜産」16%と、「油脂類」14%と、「小麦」13%……これらのパーセンテージを下げれば、のこりの米と、魚介と、野菜はかなりの部分を自給できています。
つまり、日本人らしい食生活をすればするほど、自給率は上がる。
「欧米食で日本人の寿命が延びたのに」と短絡的なことを言う人がいますが、医療の発達、生活水準の向上、そして日本食自体の環境の向上が、同等かそれ以上に寿命に影響してきたのではないかと思います。
現在のこの環境で、もう少し肉や油や砂糖や牛乳を減らせば、さらに私たちは健康維持できるのではないか。これを証明できるのが日本人です。
しかし、ここでアメリカが全力で潰しにかかるわけです。
①食糧を依存させてしまえば、②次に保険や金融もおさえようとするとき、日本が抵抗しても食糧制裁ができる。米国なしでは食べていけないようにすれば、制圧コンプリートです。
戦後の「給食支援」で子どもの舌を「洗舌」し、「米を食べると馬鹿になる」というルンルンコピーまではやらせたくらいです。実際に肉・卵・牛乳・油・小麦で食べ物の43%を握られているから、私たちはアメリカに強いことが言えません。
そもそも、米国ウォール街のリッチ層はもうとっくに↑上のような食事をしていません。穀物菜食メインです。
しかしTPPによって給食サービスの入札にまで外資系が入る(他国企業と自国企業を差別してはいけないと要求される)ようになると、給食メニューがさらに肉・卵・牛乳・油・小麦・砂糖
…ハンバーガーとフライドポテトとコークになる可能性だってあると安田さんは警告しています。
なるほど、他国の人間には、そういうものを食べさせておけばいい! って??
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そしていよいよ怖いのが「遺伝子組み換え」。
「遺伝子組み換え」食物は、品種改良とはワケがちがう・・・。
なんだか、絶対にやばいよね。食べたら体がおかしくなるよね、と、私たちは直感で気付いています。
ですから、そう表示されていたら買いません。
実際、「遺伝子組み換えです☆」という表示にはお目にかかりません。しかし現実には大量に遺伝子組み換え大豆やとうもろこし、菜種、綿が入ってきています。
実は、油の原料になっている場合や、原料としてのパーセンテージが低い場合や、家畜のエサになっている場合は、表示しなくてもいいそうです。
サラダ油やコーン油、なたね油、マヨネーズ、マーガリン、清涼飲料水(糖)、そして肉を通してたっぷりと遺伝子組み換え作物を食べさせられているのです。
私たちはそれらを食べることを通し、モンサント社のような遺伝子組み換え作物&農薬を売る大企業を応援させられています。
(※遺伝子組み換え作物は、それらに農薬をかけても枯れないように、開発されています。そしてモンサント社の主力商品のひとつは農薬です。ホラー小説です)
しかし商品に「遺伝子組み換え」表示があったら選びませんから、私たちは表示によって、不完全ながらも守られているのです。
さあ、そうなると「表示がじゃまだ。制度をとっぱらいたい」(=非関税障壁だ)というのがあの国です。TPPに加入したら、撤廃を要求してくるでしょう。
遺伝子組み換えの雄・
モンサント社のマフィアぶり
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遺伝子組み換え作物は安全だから表示する必要はない」と言うのが、その手のトップ企業・モンサント社です。
「いやいや、遺伝子組み換え作物は細胞の遺贈増殖や、免疫力の低下を引き起こす、と発見・発表する学者が増えていますが、マンガのような手で失速させられています。
お約束ですが、ラムズフェルド元国防長官が、もとはモンサント社の子会社のCEOですし、政府機関⇔民間会社との間をキーパーソンが出たり入ったりしています。
「天下り」なんて可愛らしいもので、この現象を「回転ドア」というそうです。やっぱり、あちらの国はすごいですね
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遺伝子組み換え作物のパワーはすさまじく、農家個人が「うちは在来種しかやらない」を突っぱねても、遺伝子組み換え花粉が飛んでくると、受粉して交雑する可能性が高いそうです。レイプ?
そんなとき、モンサント社はどうするか。
(例)カナダのある農家は、ある日突然、「あなたはわが社モンサントの遺伝子組み
換えナタネを無断栽培している。特許使用料をはらえ。払わなければ訴える」というお手紙を受け取ったそうです。
はあ?ですよね。まわりの畑から飛んできた花粉で交配したらしいのですが、それにしてもなぜそのことが、モンサントに知れたのか?
それは、モンサント社の私設警察が勝手にその人の畑に踏み入って、ナタネを盗んで分析したからだそうです。
モンサント・ポリス。
ギャグ漫画かと思いますが、現実に存在する組織。現実に起こった事件。アメリカ自国内でもカナダでも、多くの「遺伝子組み換えでない作物」の農家が破産しているそうです。
原発事故の放射性物質と同じく、いったん遺伝子作物の花粉が飛び散ると、破滅するのです。
「安全だ」「クリーンだ」。どこかで、さんざん聞いてきたフレーズのようですが。
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ここ数年、インドのとある綿栽培の農村では、1ヶ月に2~3人が自殺しているそうです。
高額な遺伝子組み換えワタのタネしか市場に出回らないように囲い込みをされ、借金してそれを買わざるを得ない上、タネにはモンサントの特許や知的所有権があり、毎年さらに借金を重ねて買わせられるからです。
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モンサント社(≒米投資家)の目的は、タネ=食糧を握って世界を押さえること。
私個人的には、311以降いろいろなことを調べるにつけ、「自分でエネルギーや食べ物をまったく自給できないのは、やばいなあ」と思い、お友達の農家から米を買い、お友達の農業計画をお手伝いしよう(そしてあわよくば農産物を分けていただこう、うしし)と思っているのですが、
よしんば山奥に、理想の、独立した、有機農業システムを作り上げたところで、
「あなたはわが社の特許県を侵害し…」と、ある日突然、ナントカポリスが押しかけてくるかもしれないということです。
TPPに加盟するとは、そういう、インドやカナダで起こっている怪事件が日本にも起こるということです。
なぜ危険なTPPに日本は加盟したがるのか
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日本の、1億人以上の一般市民にとって、TPP加盟はメリットがありません。しかし(多分)200~300万人ほどの、大企業一部・投資家は儲かります。
関税の規制がゆるくなれば、海外進出しやすくなり「日本人より安く」労働力や原材料を手に入れられます。
アメリカ金融機関がゆうちょやかんぽを狙うように、日本の金融機関も円高を利用して第三国の金融機関を「食える」可能性があります。一般国民にはメリットはないけれど、大企業にはお得です。
その領袖は経団連です。↑TTP万歳グループ
経団連の現会長は、住友化学の会長。そして、おやくそくですが住友化学はモンサントと業務提携しています。
住友化学は、農薬や殺虫剤をせっせと作ってはアフリカの貧困地域のマラリア予防に!などと謳い、日本政府のODA(政府開発援助)マネーをゲットし、殺虫剤をねりこんだ蚊帳を大量生産しています。
子どもの脳の発達を妨げ、発がん性も指摘されている殺虫成分…「何で蚊帳に殺虫剤が必要なんだ??? 殺虫剤なしで快適に過ごすための知恵が蚊帳だろうが」と安田美絵さんは指摘します。
殺虫剤入りの蚊帳でないと、殺虫剤メーカーである住友化学が受注する必要がないから。
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3・11のとき、プレイ・フォー・ジャパンとたくさんの国が祈ってくれました。
日本はこれまで多額のODAで他国に貢献してきたから……と涙ながらにフェイスブック情報などが拡散されていましたが、そのODAの中身はどんなものだったのか。涙もひっこんじゃいます。
大手新聞やテレビなどは、もちろん「広告収入が入る」ようなこれら企業に、否定的な報道をできません。
市民メディアや、ブロガー、SNSマニアが一人一人情報を共有してゆくしかないのです。そして、一人一人が「何か」するしかないのです。今日の食卓に何をのせるか、とか^^
サルでもわかるTPP: 入るな危険!「強欲企業やりたい放題協定」/安田 美絵
こういうことが、上の本には本当に、私のようなサルにもピピンとわかるようにまとめられていますから、どうか興味を持った方は購入してみてください。
「プロジェクト99%」のホームページはこちらです^^
今、50代60代の聡明な方がよく、原発のことで、「こんな汚れた日本にしてしまって、若い方に謝りたい。ごめんなさい」と表明しています。
同じように、私は今、なにも意思表明せず、できることをせず、手をこまねいたままTPP参加を招いてしまったら、いつか子どもたちに「こんな日本にしてごめんなさい。あのとき私は、何も意思表示しなかった」と謝らなくてはならない日がくる気がします。
どうか、子どもたちにつなげる、平穏な日本の日々がつづきますように^^
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