「情報デブ」はいやっっ

微熟女です。

お騒がせエリカ様のダンナ様……?

つい最近まで、私は「高城剛」さんにそんな漠然としたイメージを持っていました。テレビを見ないので、何がお騒がせなのかもよくわかりませんでしたが。

最近とあるマダムとのご縁があり、お引き合わせで高城剛さんの出版パーティに参加させていただきました。

時代を生きる力/高城 剛

高城さん、ひと言でいうと「未来人」でした。ハイパーでした。

数年前から、豪邸や外車など持ち物の90%を処分し、住所不定で世界中でお仕事をされています。いわゆる「ハイパーノマド」?

数千万円といわれる年収にも頓着せず、「お金を持っていることを言いたてる人は不健康で、お金を持っていないのに欲する人も不健康。確実に言えることは、お金や欲望はアイデアの天敵」と言いきられます。

ザ・日本人的な思考癖をもつ私は、「何モノ」と定義できない人をうさんくさく思いがちですが……

【高城さんのお仕事内容】=風力発電所づくり、東映アニメーションの顧問、東京オリンピック招致映画の監督、循環農業システムの構築((例)ビルの壁面を緑地化するプロジェクト)、そしてこれまで10冊をこえる著書執筆など、、多岐すぎて「何モノ」と言えません。

著書では、わたしがこれまで後生大事にかかえてきた「クリエイター」の概念をくつがえされました。
∑(゚Д゚)

まずは、上巻ともいえるこちらから「高城語録」を抜粋します

●これからはずっと同じ街、同じコミュニティにいるクリエイターの感性は鈍り、崩壊するでしょう。変化を恐れず過去の成功体験を捨てることが第一歩でしょう。

●いまの日本では、少しでも枠組みから外れたら、それだけで叩かれます。それは、枠から飛び出したい者をコントロールしたい人がいるということでしょう。この本のタイトルにあるように、住所不定、職業不明などと言ったら、それだけで叩かれるのですよ。

…結果、あたらしい生き方を追求しようとするのは、この国では難しいということになります。志を持たない、お洒落な小動物のように生きるしかないわけです。

●ツイッターは、やっていません。SNS全般やっていません。……SNS全般ですが、一見色々な情報を発信したりして共有して仲のいいコミュニティを形成しているようだけど、その裏で、相手がなにをしているのか、どんなことを知っているのか探り合っている。

その結果、仲良しコミュニティに入っていないと、村八分にされるような状況になっていますよね。結果、小さな共同幻想が出来上がって、そこから逃げられなくなります。

●僕は過去20年にわたり、携帯電話が小さくなって耳に入るようになると、テレフォンのゴールは、テレパシーになる、と言っているように、人々の意識がいつか本当に「つながる」ことになると思います。

それはツイッターのフォロワーや巷でいう「つながっている」などという安い発想とは、大きく異なります。…それが、本当の意味の「オープン」な情報システムなのであり、今後100年かけて起こる二十一世紀の最大の「チェンジ」となるでしょう。

……高城さんがなぜマスコミから、いえ日本中から「うさんくさい」と叩かれるか、わかってきた気がしました。

彼は世界中で、じかに見て感じたことを発信していますが、「ガラパゴス化した独自の路線をこの20年歩んできた」日本人にとっては、ムキになって否定したくなる提言だらけ。

例えば、いまの日本のメディアは=電子恐山になってると彼は言います。すなわち恐怖をあたえることで構築されていると。

…「これを買わないと、これを勉強しないと儲からないよ」「これをしないと仲間はずれだよ、集客できないよ」「これをしないと子供がいい子にならないよ」と。

不安なあまりなんでも食べちゃって、日本人の大方が「情報デブ」になっているというわけです。

そんな中で3.11が起こりました。情報デブな私たちは、ワーワーとソーシャルメディアで発言するものの、お上を動かせるような、クリエイティブな論を展開できませんでした。

では原発事故直後、高城さんは何をクリエイトされていたか?

●アメリカの新薬「CBLB502」を認可するよう厚生労働省に働きかけていました。これは放射能対策薬と呼ばれ、核兵器や原子力発電所の事故を想定し…致死レベルの放射能の中で80%以上の生存率を誇る未発表の新薬です。

一般に売るためにアメリカでは3段階中、2段階目の治験段階です。一方日本の厚生労働省の回答は、早期検討どころか……返答すらもいつまでたってものらりくらり……世界の速度は日々速まって、日本の速度は日々鈍化していると痛切に感じたのです。

ハイパーな行動ですよね…。

新刊では、こうした日本政府やマスコミにみられる隠ぺい体質と欺瞞、日本の情報社会が向かうべき今後の方向がセキララに明かされています。

私は情報デブの旧人類なので理解しがたい点もありましたが、聡明な人にはわかるのでしょうね。

時代を生きる力/高城 剛

こうした「明るい1匹オオカミ」が、3.11以降はますます増えてくるでしょう。このビッグママの台頭もそうだと思います。

私はそのチェンジムーブメントについていきたい。そして志のある1匹オオカミたちにどんどん会って、なにかをお手伝いしたいな。素直にそう思える清々しい本でした。

一問一答式なので読みやすいです。

自分は進歩的なほうだと思われる方は、ぜひご一読を^^

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